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長者原動物病院 スタッフコラム

犬に関すること
  • 2017年5月18日

もしものときに備えておきたい、ペットの防災対策

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地震や台風などの大きな災害では、原発事故や津波で、飼い主とペットが強制的に離ればなれになるケースや、避難の際、自宅に置き去りにせざるを得ない状況が発生しました。
熊本地震では、避難所へ同行避難したものの、ペット連れの避難者が他の避難者に遠慮して、車中泊となるケース等が見受けられ、未だペットを取り巻く災害時の状況は定まっていません。いつ来るか分からない、どういう状況になるかわからないからこそ、事前に出来る限りの備えや情報の収集をして災害に備えておくことが大切です。

備えておきたいもの

災害が起きたとき、人間の食料や日用品は比較的早く復旧しますが、ペット用のものは、復旧までに時間がかかることがあります。

ペットの防災グッズはペットの命を繋ぐための大切な物です。災害時には助かったのに、「配給のペットフードを食べなかった」「薬が足りなかった」などの二次災害に陥らないため、日頃からしっかりと準備しておきましょう。

1週間分のフードと水

普段食べられているフードと飲料水を最低1週間分は準備しておきましょう。
1週間程度でペットフードの配給が行われることが多いようですが、その子に合ったフードや特別食は手に入りづらい状態です。
いつもと違う状況で食欲が落ちる子も多いですので、なるべく普段と同じものを、お気に入りのフードボウルなどで与えてあげて下さい。

医薬品・救急セット

常用薬がある場合は、動物病院に取りにいけないことを考えて、やはり1週間程度を用意しておくと安心です。

また地面に散らばった瓦礫などで、万が一けがを負ってしまった場合を想定して、ペット用救急箱の準備も忘れずに。

【日用品】

予備の首輪、リード等を準備しておきましょう。
また、フン持ち帰り用のビニール袋、マナーポーチ、トイレシーツ、トイレ砂、ふき取りシートなどのトイレグッズも必要です。

人が抱きかかえることが出来ない中型犬以上は、瓦礫等が散乱した場合を考えて、ガラスなどから足を守る犬用の靴も備えておきましょう。

【鑑札・迷子札・マイクロチップ】

普段から、首輪に鑑札・狂犬病予防注射済票をつけ、万一迷子になった場合でも、ペットの名前・飼い主の氏名・連絡先が分かる名札を付けておきましょう。

災害時には、パニックを起こし、飼い主の元から逃げ出してしまう場合があります。また、何かの拍子に首輪や迷子札がはずれてしまったときのため、マイクロチップを体に入れておきましょう

【ペットの写真】

災害時には迷子になってしまったペットを探したり、保護されている施設に尋ねにいったりしなければならないこともあります。

そんな時には、ペットの写真が役立ちます。顔写真だけでなく、全身の柄や後姿もわかるような写真もあると良いでしょう。

さらに、他のペットと比較して、自分のペットであると特定できる毛の模様や、手術の跡などがある場合、事前に撮っておくことも

おすすめです。

震災に学ぶ

ペットフードの販売等を行うアイリスオーヤマさんの運営するサイト「アイリスペットどっとコム」で以下の様なデータがありました。

東日本震災後の1ヶ月間、ペットに関して困ったことを教えて下さい。

上位10項目 回答数 割合
1 ペットの不安が強く、安心させることが難しかった 228 19%
2 水が手に入りにくかった 175 16%
3 フードが手に入りにくかった 173 14%
4 トレイシーツが手に入りにくかった 77 6%
5 猫用トイレ砂が手に入りにくかった 69 6%
6 食餌をなかなかしてくれなかった 31 3%
7 人と一緒に避難できなかった 28 2%
8 キャリーやクレートに慣れていないので、
安全確保や移動時に苦労した
25 2%
9 動物病院に連れて行くことが出来なかった 24 2%
10 ペットを衛生的に保つことが難しかった 22 2%
震度4以上揺れた1203名の回答

アンケート期間:2011年12月6日〜2012年1月19日
回答者数(頭数):1,976名
対象:アイリスペットどっとコム会員
引用元:https://www.iris-pet.com/wan/event/jishin/

水やフードなどの食料の入手の困難さよりも、『ペットの不安感が強かった』という意見が多いようです。震災時の備えとしては、水やフードなどの準備が必要ですが、非常時に精神的に不安にならないために、普段から、キャリーの中なら安心できる、周りの見えないクレートならおとなしくできる、といった普段からのしつけや慣れが重要なことだとわかりました。

預け先の確保
個人的にペットを預かってくれる先をさがしておき、預けた時のことを考え、家族以外の人とも触れ合えるようにしておくと安心です。
親戚や動物好きの人同士のコミュニティを築き、もしもの時に連携できるのが理想です。

しつけ
災害時には、いつもと違う状況から動物たちも不安になりがちです。避難所では、見知らぬ人や、動物と近い場所で生活する場合もあります。犬には普段から「待て」「静かに」などを教えておきましょう。
また、避難所の外で係留されたり、別室のケージに隔離された場合、普段と違う状況から、排泄が出来なくなる子もいます。排尿・排便障害やストレスを防ぐために、トイレシートなどの上で排泄をするなど、幾つかもパターンで排泄することを覚えさせておきましょう。
さらに、避難所によっては、ケージやクレート内で過ごさなければならないこともあります。慣れない環境で、狭く暗いクレートに入らなければならないことは、ペットにとって不安でしかありません。そのため、日常の中で短時間でもクレートに入る機会があると、その不安は少し軽減してあげられるのではないでしょうか。
ワンちゃんは狼の習性を多く残しており、巣穴は狼にとって安心できる快適な場所なので、小さい頃から慣れさせておくと、慣れない環境の中でも、クレートがワンちゃんの安心につながることも十分に考えられます。

予防
避難所では、他のペットとの共同生活なので、日頃からワクチン、予防接種や、ノミ・ダニなど、他の寄生虫を予防しておきましょう。

以上のことを是非、参考にしていただき、ご家族・ご自身での災害時の備えを検討してみてください。

長者原動物病院では、いぬねこカウンシルの協力で、もしもの時に役に立つ「福岡ペット防災情報」のリーフレットを院内にご用意しております。ご入用の方に差し上げますので、スタッフまでお声掛けをお願いします。
福岡ペット防災情報 いぬねこカウンシル提供

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