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長者原動物病院 スタッフコラム

ウサギに関すること
  • 2015年3月11日

ウサギの避妊手術の重要性について

ウサギの避妊

避妊手術(卵巣子宮摘出)は犬や猫では一般的におこなわれますが、ウサギではまだまだ手術を受けられる方は少ないと思います。今回のコラムではウサギさんの子宮の病気と避妊手術についてお話します。まず非常に重要なこととして、ウサギさんの子宮癌の発生率が犬や猫に比べ非常に高く、5~6歳以上では5~8割に発生するというデータがあるということです。

自身の経験においても、4歳以上の無症状のウサギさんの避妊手術で、癌を含む子宮の病変が偶然みつかることが多々あります。

子宮腺癌と子宮水腫

またメスのウサギさんで血尿を主訴に来院される方の多くは、実は子宮からの出血であることがよくあります。(ウサギさんに発情に伴う出血はありません。)

子宮癌の診断は、問診(血尿、食欲不振)、触診、レントゲン検査、血液検査(貧血)、エコー検査(子宮病変の描出、腹水)などから総合的に下されます。子宮が癌化してからの手術は、癌が腸管とくっついてしまっていたり、癌自体がやぶれて出血し貧血になってしまったりとリスクが高くなります。また摘出が無事に終わっても、癌がすでにほかの臓器に転移をしてしまっていることもあります。

このため出産の予定がない場合、高率に発生する子宮の病気を予防するため、避妊手術が推奨されます。避妊手術の適齢期は、麻酔にも十分耐えることができ、おなかの中の脂肪がまだ発達していない6ヶ月~8ヶ月齢が良いと考えられています。
手術のデメリットとしては、犬や猫と同様に術後に太りやすくなる、麻酔のリスクがあるなどが挙げられます。ウサギさんの麻酔について心配される方は非常に多いのですが、術前の身体検査、術中のモニタリング(心拍、酸素飽和度、血圧などの観察)や輸液をしっかりすることで、高い確率で死亡事故が起こることはないと感じています。(自身においても7年間ウサギの麻酔処置で、死亡事故の経験はまったくありません。)

メスのウサギさんが4歳を過ぎたら子宮の検診を受けることをお勧めします。またウサギの避妊手術にについてご質問等ある方はお気軽に当院までお問い合わせください。

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