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長者原動物病院の新着情報をお届けします。

三毛猫はほとんどがメス?

長者原動物病院には、院内で飼育している猫ちゃんが6匹います。みんなそれぞれ顔立ち、体格、毛色も違っていて個性があり、とてもかわいいのです。その中にとても美人さんな三毛猫の「ミケちゃん」がいます。彼女は、人に甘えることに少し遠慮がちなのですが、一度慣れると精一杯甘えてくるような、けなげな性格のねこちゃんです。

こうして、ミケちゃんについて永遠とお話をしたい所ですが、今回はそのミケちゃんの毛色でもある「三毛猫の毛色と性別」についてお話したいと思います。

三毛猫は、黒・茶・白の3色の毛色が特徴的です。日本では「三毛」、欧米では「トーティ&ホワイト」「キャリコ」と呼ばれます。「三毛」の中にも種類があって、トビ三毛、シマ三毛、銀三毛、青三毛と呼ばれる毛色があります。そして、そのほとんどがメス猫で、オス猫が生まれることはとても珍しいと言われています。

三毛猫にメスが多い理由に、毛色を決定している遺伝子と、染色体が関係しています。オスかメスかを決めるのは、染色体のうち「性染色体」と呼ばれる部分です。オスは「XY」、メスは「XX」です。

三毛猫の毛色である「黒・茶・白」の3色を実現するには「XX」である事が必要条件です。そのため、基本的にメスしか三毛猫になれないのです。

まれに、染色体異常によって、オスの三毛猫が生まれることがあります。その確率は1/30,000と言われています。「X染色体」の数が多くなる「クラインフェルター症候群」により、オスが生まれる場合があります。しかし、体が弱かったり、不妊になりやすいなどの症状が出やすくなると言われています。

日本の江戸時代には、オスの三毛猫を航海のときに守り神として船に乗せた話があります。珍しいオスの三毛猫が航海安全の守り神と信じられていたからです。三毛猫は招き猫のモチーフとしても有名なので、見かけた時は、メスでもあってもオスであっても、幸せを運んできてくれるかもしれませんね。わんちゃん、ねこちゃんを飼われている方、そうでない方も三毛猫を見かけた時は、「メスかな?オスかな?」と考えてみると面白いかもしれません。