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長者原動物病院の新着情報をお届けします。

犬の花粉症について

春の訪れを「花粉」で知る人も多くいると思います。花粉症はすっかり春の定番になりました。

花粉は、アレルギーを引き起こす原因の一つでありますが、犬でもある種の花粉がもとで発症することが知られています。

花粉の飛散時期

花粉症01 花粉症02 花粉症03 花粉症04
スギ→2~4月 ヒノキ→3~5月 イネ→5~10月 ブタクサ→8~11月

このうちブタクサは犬のアレルギー症状を引き起こすアレルゲンとして世界中に知られています。上記の時期に身体に発疹やかゆみが出る場合は、いわゆる花粉症といえるかもしれません。

どんな症状があるの?

犬のアレルギー症状は、皮膚症状、消化器症状が主体です。

人では、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が多いですが、この違いはアレルギーを引き起こす物質を生産している細胞(肥満細胞といいます)の分布される場所の違いによります。

犬の具体的な症状として…

  • 体全体のかゆみ(特に目や鼻まわり、耳、脇、お腹、足の裏)
  • 皮膚症状(発赤、脱毛、フケ、べたつき)
  • 体をよくなめる
  • 下痢、嘔吐などの消化器症状

犬でも涙や鼻水が出る子もいます。

予防と対策

人の花粉症対策と同じで、アレルゲンの暴露を減らすことが目的となります。そのために出来ることをいくつかご紹介します。

  • 花粉の飛散が多い時間帯の散歩をなるべく控える。(1日の中で1番多く飛散するのは、日中12時ごろで、次に多いのが夕方の6時前後といわれています。また、雨が降った翌日は雨で落ちた花粉が再び飛散するため、飛散量が多くなるといわれています。)
  • お散歩の際はなるべく洋服を着せ、花粉の付着を減らす。
  • 帰宅後に身体に付着している花粉をブラッシングなどで落とす。(顔や手、足は付着しやすいので、念入りに拭いてあげるとよいでしょう。できれば家の外ですることが好ましいです。)
  • シャンプーの回数を増やす。(ただし、シャンプーのし過ぎは皮膚炎やストレスの原因になるので注意が必要です。頻繁にケアを行う場合はシャンプーの種類についてご相談ください。)
  • 掃除をこまめにしたり、空気清浄器を使用する。

アレルギーの原因となる物質は花粉だけではなく、カビ、ハウスダスト、草(雑草)、食べ物が引き起こしている場合もあります。

  • 花粉によるアレルギーが起きている子に対して、人の治療と同じように花粉が飛散する時期の前に抗ヒスタミン剤を連日投与することで症状が軽減される報告もあります。
  • 花粉の飛散時期に症状が出る場合、早めに獣医師に相談してアドバイス、必要であれば適切な治療を受けることが大切です。

花粉症05